糖質制限で注意したい症状:骨粗鬆症

過度な糖質制限ダイエットは禁物

糖質制限ダイエットでは、主食の代わりにおかずメインにした食事を摂ることで脂肪が蓄積されにくいメカニズムを作り出します。糖質はすぐにエネルギー源になる栄養素ですが、もしエネルギーが使われずに残ってしまうと余剰分はインシュリンの働きにより脂肪として体に蓄積されてしまいます。

それならば、糖質制限で早く痩せたいならば「糖質を全く摂らないようにしてしまえば良い」と極端な考えに走ってしまう人もいるかもしれませんが、これはとても危険です。

脳は糖質(ブドウ糖)以外はエネルギー源とすることが出来ない器官です。そのエネルギー源を0にしてしまえば、脳に栄養が行かずにぼーっとしてしまったり、イライラしたり、時には意識障害を起こしてしまう危険性もあります。なので、ダイエットする時でも主食を全く摂らない方法は避けるべきです。

ケトン体と骨粗鬆症

糖質制限ダイエットの際に問題となるのは、微量元素であるビタミンB1・C、葉酸、鉄が不足することと、ケトン体の悪影響があります。アトキンスダイエットという全く糖質を0にしたダイエット方法では脂質をメインに摂り、あえてケトン体を作り出します。

ケトン体というのは脳が糖質からエネルギーを確保出来なくなったときの最終手段として、脂肪から糖質を作り出す過程で作られる物質です。これにより、今までに体に蓄積された脂肪もエネルギー代謝されて減らせるという理屈です。しかし、ケトン体は酸性という特徴を持っているので体が酸性に傾きます。

体内が酸性と傾くということは活性酸素が増え、細胞の老化なども引き起こします。それにより、骨が脆くなる骨粗鬆症のリスクが高くなります。骨粗鬆症は本来は加齢に伴って骨の構成組織が脆くなってしまう病気ですが、過激な糖質制限ダイエットをしてしまうとケトン体が増え、体が酸性に傾いて若い人でも発症リスクが高まります。

ダイエットの本来の意味を忘れないで

ダイエットは本来は健康的に痩せるという意味です。ダイエットが成功しても、ガリガリの体になってしまっては本来の意味でダイエットに成功したとは言えません。特に、自分に厳しい傾向のある人は制限をかけすぎてしまうことも多いので気を付けましょう。

若くても、ダイエットの意味を取り違えて痩せることに執着してしまえば骨粗鬆症などの老化現象も起こりやすくなります。健康で幸せに生きるためにダイエットをするという目的を忘れないようにしましょう。